歯科コラム

micデンタルクリニックの歯科コラムを紹介します。意外と知らない歯科に関する情報をお届けします。

インプラントのトラブルとは? 歯科コラム#15

インプラント治療で起こるトラブルと、後悔しないために知っておきたい5つのポイント     歯を失ったときの治療法として、インプラントは非常に高い成功率を持つ治療です。 世界的な研究では、インプラントの10年生存率は約93〜96%と報告されています。   しかし一方で、インターネット上では  「インプラントで後悔した」「インプラント失敗」「トラブルが起きた」 といった声を見かけることもあります。   では実際に、インプラントではどのようなトラブルが起こるのでしょうか。 そして、後悔する人にはどのような共通点があるのでしょうか。   この記事では、インプラント治療のトラブルとその原因、そして後悔しないためのポイントを解説します。     ▶︎ インプラントの主なトラブルとは? インプラント治療は成功率の高い治療ですが、 適切な管理が行われない場合、以下のようなトラブルが起こることがあります。   ① インプラント周囲炎(最も多いトラブル) インプラント周囲炎とは、インプラント周囲の骨が炎症によって溶けてしまう病気です。 歯周病に似た状態で、進行するとインプラントが脱落することもあります。 研究報告では、患者の約10〜20%程度に発生する可能性があるとされています。   主な原因 ・清掃不足 ・メインテナンス不足 ・歯周病の既往 ・喫煙 ・噛み合わせの問題   インプラントを長持ちさせるためには、プロによる定期的なメインテナンスが非常に重要です。    ② 噛み合わせによるトラブル 天然歯には「歯根膜」というクッションがあり、噛む力を調整する機能があります。 しかしインプラントにはこの機能がありません。そのため、 ・歯ぎしり ・食いしばり ・強すぎる噛み合わせ などがあると ・上部構造の破損 ・スクリューのゆるみ ・インプラントへの過剰負荷 などが起こることがあります。     ③ 初期の骨結合が起こらないケース インプラントは骨と結合することで機能します。 インプラントを埋める手術後に骨との結合が起こらない場合、インプラントは安定しません。  発生率は、約1〜3%程度と報告されています。主な要因は、 ・骨量不足 ・喫煙 ・全身疾患 ・手術精度 などが挙げられます。   ④ 見た目の問題(前歯) 前歯のインプラントでは、審美的な問題が起こる場合があります。例えば、 ・歯肉が下がる ・歯と歯の間に隙間ができる ・色調が周囲と合わない などです。前歯インプラントでは、診断と設計が非常に重要になります。     ⑤ 神経損傷などの手術トラブル 下顎の奥歯のインプラントでは、大きな神経に近い部位があります。  CTによる正確な診断がない場合、 ・唇のしびれ ・感覚異常 などが起こる可能性が稀にあります。ただし現在では CT診断やガイド手術の普及により、リスクは大きく低減されています。       ▶︎ インプラントで後悔する人の共通点 多くのケースを見ていくと、後悔する人にはいくつかの共通点があります。   ① メインテナンスの重要性を知らなかった インプラントは、入れたら終わりの治療ではありません。 定期メインテナンスを行うことで、長期的な安定が得られます。   ② 歯科医院選びを価格だけで決めてしまった インプラントは ・診断 ・手術 ・補綴 ・メインテナンス すべての工程が重要です。費用だけで医院を選ぶと、 トラブルにつながることがあります。   ③ 歯周病の管理ができていない 歯周病は、インプラント周囲炎の最大のリスク因子です。 歯周病治療をしっかり行うことが、成功の鍵になります。   ▶︎ インプラントで後悔しないための5つのポイント インプラント治療を成功させるためには、次のポイントが重要です。 ① CTによる精密診断 骨量や神経位置を正確に把握します。   ② 経験と実績のある歯科医院 インプラントは外科治療です。 経験のある歯科医師の診断が重要です。   ③ 噛み合わせの設計 長期安定には 適切な咬合設計が不可欠です。   ④ 歯周病管理 インプラント治療の前後で 歯周病管理を行います。    ⑤ 定期メインテナンス インプラントを長持ちさせるためには年に4回程度は プロによる専門的クリーニングとチェックが重要です。    Micデンタルクリニックのインプラント治療 Micデンタルクリニックでは ・インプラント専門医がCTによる精密診断 ・世界的シェアNo1.のインプラントメーカー(straumann)を採用 ・専門的メインテナンス体制(インプラント学会認定歯科衛生士在籍) ・学会参加による知識更新  など、長期安定を重視したインプラント治療を行っています。 チームで日本口腔インプラント学会学術大会などの学会参加することで、治療・メインテナンスに最新の知見を日々の診療に取り入れています。   ▶︎ まとめ インプラントの成功は「長期管理」で決まる インプラントは、非常に高い成功率を持つ治療です。 ・診断 ・手術 ・噛み合わせ ・メインテナンス これらが適切に行われてこそ、長期的な安定が得られます。 インプラント治療を検討されている方は、 長期的な管理まで含めて相談できる歯科医院を選ぶことが大切です。   関連記事:歯科コラム#10 インプラントが長持ちする人・しない人 , 歯科コラム#14 インプラントの費用、歯医者によってなぜ違う?   この記事の監修:沖縄県浦添市Micデンタルクリニック 日本口腔インプラント学会認定歯科衛生士 宮城 沙織  
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奥歯がないまま放置するとどうなる?「今、大丈夫。」本当に大丈夫? #歯科コラム16

奥歯を失ったまま、 「特に困っていないから」と放置していませんか?   実は奥歯は、見えないところではありますがお口全体のバランスを支えている重要な歯です。 そのため、失ったままにしていると、気づかないうちに取り返しのつかない大きな変化が進行していきます。   この記事では、 奥歯を失ったままにした場合に起こる変化を、5年後という現実的な視点で解説します。   ▶︎ 奥歯がない状態は「静かに進行する問題」   前歯と違い、奥歯は見た目に影響しにくいため放置されやすい部位です。 しかし奥歯には ・噛む力の約70%を担う ・噛み合わせの高さを維持する ・歯列全体の安定に関わる などの重要な役割があります。     1年後:噛み合わせのバランスが崩れ始める   奥歯を失うと、反対側ばかりで噛む、前歯に負担がかかる、いった状態になります。 この時点では「まだ問題ない」と感じる方が多いですが、すでに負担の偏りは始まっています。     3年後:歯が動き始める   歯は固定されているようで、実は常に動きます。奥歯がない状態では、 ・隣の歯が斜めに倒れてくる ・噛み合っていた歯が伸びてくる ・前歯がすり減って短くなったり、出っ歯になってくる などの変化が起こります。これは歯が常に「移動」する性質があるからです。     5年後:骨が減り、治療が難しくなる   最も大きな問題がここです。 顎の骨の役割は、歯を支えることです。歯がない部分の骨は、使われないことで徐々に吸収(減少)します。 結果として ・インプラントが非常に難しくなる ・骨造成(骨を作る治療)が必要になり、治療期間や費用がかかる ・入れ歯をしても落ちてくる外れやすくなる という状態になることがあります。     ▶︎ 放置によって起こる代表的なトラブル   ① 噛み合わせの崩壊  全体のバランスが崩れ、他の歯がなくなった歯の分も負担するために残っている歯の寿命に影響します。   ② 歯周病リスクの増加  歯並びの乱れにより、清掃が難しくなります。   ③ 顎関節症 噛みかたの偏りが顎の負担につながります。 負担がかかり一度すり減った顎関節の軟骨や骨は元には戻りません。   ④ 見た目の変化  顔の輪郭に左右差が出たり、口元の印象が変わり老けて見えることもあります。     ▶︎「今困っていない」が一番危険な理由   奥歯の欠損は噛み合わせには支障が出ているものの、痛みが出にくいという特徴があります。 そのため、気づいたときには進行しているケースが非常に多いです。   治療の選択肢 奥歯を失った場合の主な治療は  インプラント ブリッジ 入れ歯  があります。   中でもインプラントは 周囲の歯に負担をかけない、骨の吸収を抑える、長期安定が期待できる、見た目や違和感が少ない など特徴があります。   Micデンタルクリニックの考え方   Micデンタルクリニックでは「今困っていない」ではなく「5年後・10年後に困らないか」 という視点で診断を行います。   そのため初回の基本的な検査では、噛み合わせの評価や、将来設計を含めた治療計画を大切にしています。   ▶︎ まとめ 奥歯の欠損は“静かに進行する問題”奥歯を失ったままにすると  1年:噛み合わせの変化 3年:歯の移動、見た目の変化 5年:骨の吸収 といった変化が起こります。 そしてこの変化は、「これまでの自分」を元に戻すことが難しいのが特徴です。   「今大丈夫」ではなく「将来大丈夫か」で考える   奥歯を失っている方は、そのままでも大丈夫なのか?症状がなくても一度ご相談していただけると安心です。     関連記事:歯科コラム#8【徹底比較】インプラントvsブリッジvs入れ歯 歯を失ったらどれを選ぶ?     この記事の監修:沖縄県浦添市Micデンタルクリニック インプラント専門医  歯科医師 宮城英生    
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セラミックを入れたのに再治療になる理由 歯科コラム#17

「せっかくセラミックを入れたのに、数年でやり直しになった」       そのようなお悩みでご相談いただくケースは少なくありません。 セラミックやジルコニアでの治療は見た目の美しさだけでなく、精密性や耐久性にも優れた治療です。  しかし、“セラミックを入れること”そのものがゴールではなく、土台となる歯や根の治療の状態、噛み合わせ、適合精度まで考えた治療設計が非常に重要になります。今回は、セラミック治療後に再治療となる主な原因について解説します。   ▶︎ 被せ物の中で虫歯が再発している セラミック自体は虫歯になりません。  しかし、歯との境目にわずかな段差や適合不良があると、そこから細菌が侵入し、内部で虫歯が進行することがあります。特に、・型取りの精度・接着処理方法や材料・装着時の唾液や湿気の管理・マイクロレベルの適合 は、長期安定に大きく影響します。見た目が綺麗でも、内部で再発しているケースは珍しくありません。     ▶︎ かみ合わせの負担が強すぎる   セラミックは強度の高い素材ですが、噛み合わせの力が過度に集中すると、 ・欠ける・外れる・土台の歯が割れるなどのリスクがあります。特に、・食いしばり・歯ぎしり・奥歯の咬合バランスなどへの対策は非常に重要です。Micデンタルクリニックでは、見た目だけでなく“10年後を見据えた噛み合わせ”を重視しています。   ▶︎ 土台の歯の状態に問題がある セラミックを長持ちさせるためには、“被せ物の下”の状態が重要です。例えば、・根管治療の再感染(↓写真)・歯根破折・歯周病・土台となる歯の強度不足などがあると、どれだけ良いセラミックでも再治療や別の治療につながることがあります。 そのため、Micデンタルクリニックでの精密根管治療(自費)はCTやマイクロスコープなどを活用し、拡大視野下で見えない部分まで確認した上で治療を行っています。   「安さ」だけで選ぶと再治療のリスクが上がることも セラミック治療は材料だけでなく、・診断・精密形成・型取り・接着・咬合調整・技工精度など、多くの工程で品質に差が出ます。再治療になると、・セラミックを壊して外す・歯をさらに削る・神経の治療が必要になるケースもあり、歯への負担が大きくなります。だからこそ、“入れる時”だけでなく、“長く維持すること”まで考えた治療が重要です。   ▶︎ まとめ 長持ちするセラミック治療のために セラミックは、単なる「白い被せ物」ではありません。 ・精密診断・ 適合精度・噛み合わせ・メインテナンス・将来設計まで含めて考えることで、長期的な安定につながります。Micデンタルクリニックでは、マイクロスコープやCTを活用し、できる限り再治療リスクを抑えた精密治療を心がけています。「今入っているセラミックが心配」  「繰り返し治療になっている」という方も、お気軽にご相談ください。   関連記事:歯科コラム#3 自費と保険の違いをわかりやすく解説 , 歯科コラム#4  Micデンタルクリニックが世界基準にこだわる理由 この記事の監修:沖縄県浦添市Micデンタルクリニック インプラント専門医 歯科医師  宮城英生    
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