歯科コラム

インプラント治療のCT診断とガイデッドサージェリーとは? 歯科コラム#21

 

「インプラントは、どのように埋める位置を決めているのですか?」

インプラント治療を検討されている方から、よくいただくご質問です。

インプラントは、単に顎の骨がある場所へ入れればよいものではありません。

神経などを避けながら、将来装着する人工歯が自然に機能し、清掃しやすい位置を考えて埋入する必要があります。

そのために重要となるのが、CTによる三次元的な診断と、サージカルガイドです。

▶︎ インプラント治療でCTが必要な理由

一般的なレントゲン写真は二次元の平面的な画像です。

歯や骨の高さを確認することはできますが、実際の骨の厚みや、神経・血管までの距離を把握することは困難です。

歯科用CTが発売されて30年が経ちました。現在はインプラントや精密な歯根治療では、CTを活用した診断が主流になりました。CTでは主に次のような情報を三次元的に確認できます。

・顎の骨の高さ、幅、形
・下顎の神経や血管までの距離
・上顎洞や鼻腔との位置関係
・骨造成の必要性
・周囲の歯や病変の状態
・インプラントを入れる位置や角度

ただし、CTを撮影するだけで治療の安全性が自動的に決まるわけではありません。

全身状態、歯周病、噛み合わせ、口腔清掃状態なども含めて、総合的に診断することが必要です。

▶︎ サージカルガイドとは?

サージカルガイドとは、事前に計画したインプラントの位置や角度を、実際の手術へ反映しやすくするための手術用補助装置です。

CTデータと口腔内スキャンなどのデジタルデータを組み合わせ、患者さまのお口に合わせて作製するマウスピースのようなものです。

手術時にサージカルガイドを装着することで、計画した位置、角度、深さを確認しながらインプラントを埋入できます。

沖縄インプラントMicデンタルガイデッドサージェリー

 

ガイドがあれば、誰が手術しても同じ?

サージカルガイドは、インプラント手術の精度を支える有用な装置です。

しかし、ガイドを使用すれば、誰が手術しても同じ結果になるというものではありません。

・CT画像の読影
・治療計画の立案
・人工歯の位置の設計
・ガイドの適合確認
・骨の状態の把握
・術中に状況が変化した場合の判断

などには、歯科医師の知識と経験が必要です。

また、症例によってはガイドを使用しない手術方法が適している場合もあります。

「骨がある場所」だけで決めないことが重要

インプラントの位置は、骨のある場所だけを基準に決めるものではありません。

最終的に装着する人工歯の位置や形から逆算し、インプラントの位置と角度を計画することが重要です。

位置や角度が不適切な場合、

・人工歯が不自然な形になる
・噛む力が偏る
・清掃しにくくなる
・歯ぐきや骨に負担がかかる
・将来的な修理や再治療が難しくなる

などの問題につながりインプラントが長持ちしにくくなる可能性があります。

特に、前歯、複数歯、顎の骨が少ない症例では、外科的な視点と人工歯を作る補綴的な視点の両方から計画する必要があります。

▶︎ ガイド手術でもリスクがゼロになるわけではありません

サージカルガイドは精密な治療計画を手術へ反映するための補助装置ですが、計画と実際の位置にわずかな差が生じる可能性があります。

・口の開けれる大きさ
・ガイドの固定状態
・骨の硬さ
・手術中の状態
・CT画像やスキャンデータの精度

などによっては、計画の変更が必要になることもあります。

「ガイドを使用するから絶対に安全」ということではなく、十分な安全域を設け、歯科医師が状態を確認しながら治療を進めることが重要です。

Micデンタルクリニックの診断と治療計画

Micデンタルクリニックでは、CT画像と口腔内スキャンなどのデジタルデータを活用し、顎の骨だけでなく、最終的な人工歯の形や噛み合わせまで考慮して治療計画を立てています。

当院では、基本的にガイデッドサージェリーを採用しています。

また、患者さまの状態に応じて、

・骨造成
・サイナスリフト
・静脈内鎮静法
・治療中の仮歯

などが必要かどうかも検討します。

精密な診断は、治療を複雑にするためではありません。

治療前に把握できる情報を可能な限り集め、患者さまと共有し、より適切な治療方法を選ぶために行います。

▶︎ まとめ

インプラント治療では、CTによって骨や神経、血管などの位置を三次元的に確認することが重要です。

さらに、サージカルガイドを活用することで、事前に計画したインプラントの位置や角度を、実際の手術へ反映しやすくなります。

ただし、CTやガイドはあくまで診断・治療を支えるための手段です。

最終的な人工歯、噛み合わせ、清掃性、治療後のメインテナンスまで考えた治療計画が大切です。

インプラント手術に不安がある方や、骨が少ないと言われた方も、まずは現在の状態を詳しく調べることから始めましょう。

 

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この記事の監修:沖縄県浦添市Micデンタルクリニック

インプラント専門医

歯科医師 宮城英生

Micデンタルクリニック歯科医師宮城英生

 

※本記事は一般的な歯科医療情報の提供を目的としています。実際の治療方法、治療期間、適応および治療結果は、お口や全身の状態によって異なります。