こんな症状でていたら歯周病(歯槽膿漏)です
歯周病(歯槽膿漏)は自覚症状が出たときには遅い病気
歯周病(俗に言う歯槽膿漏)とは、歯周病の原因菌に感染することによって、歯を支えている周りの歯茎や顎の骨(歯周組織)に起こる病気のことで、世界で最も蔓延している感染症として2001年にギネスに登録されています。成人の約80%の方が歯周病に罹患していると言われています。
また、歯周病の症状は口臭や歯茎の炎症などのお口のトラブルだけではありません。歯周病菌に感染した歯周組織から作り出された炎症性物質は、血流に乗って全身に運ばれることにより「糖尿病・心臓病」などの様々な全身疾患を悪化させたり、子宮を収縮させ「早産」や「低体重児出産」の原因にもなると近年の研究で明らかにされています。
歯周病は歯周病菌のもつ特性により自覚症状が少ない病気で、自覚症状が出たときには、かなり病気が進行した状態になっていることも多いのが特徴です。現代の日本における歯科治療調査によると、歯を失う原因の約70%が歯周病によるものとされています。
そのため自覚症状が出てからご相談いただいたときには、治療の選択肢も少なく、歯を残せない、なんて事も多く、再発しやすい特徴もあるために、日頃から歯周病の悪化を予防することがとても重要になってきます。
ご自身でお手入れが難しいところは定期的にプロフェッショナルによるクリーニングを行うことで、より確実な歯周病の悪化の予防につながります。
歯周病の治療の流れ
01.検査
レントゲン撮影、口腔内写真、かみ合わせ写真、顔貌写真、歯周病検査、虫歯検査を行います。
02.検査表のご説明
検査のデータをもとに歯科医師が現在の状態を診断し治療案を作成します。後日、担当の歯科衛生士より、現状のご説明といくつか治療案の提示を行いますので、患者様ご自身でどのように治療を進めるかお選びください。
03.ブラッシング指導、縁上歯石・歯垢とり
汚れを染め出した状態で患者様に合ったブラッシング指導を行います。 超音波スケーラーや、歯を傷つけにくいエアフローなどの最新の器械を使い歯茎より上の部分の歯石や歯垢を除去します。(染め出しをご希望されない患者様は事前にお申し出ください)
04.再検査
縁上のお掃除後の歯茎の状態を再検査します。
05.縁下歯石・歯垢の除去
再検査で歯周病の状態が残っている場合は、歯茎の中にたまった歯石や歯垢を除去する治療に進みます。治療が必要な歯の本数によって、必要な治療回数が異なります。(最大6回)
06.再検査
縁下のお掃除後の歯茎の状態を再検査します。 重度の深いポケットが存在する場合は、歯周外科治療や非外科の精密歯周治療(保険外)へ進みます。 大きく問題がない場合、またはご持病の関係で歯周外科治療を受けられない場合は、歯周病の悪化を予防するためのメインテナンス治療に進みます。 1〜数ヶ月に1回、患者さまのお口の状態に合わせて定期的に検査とお掃除などを行い、歯周病の安定をはかっていきます。
歯周外科手術は保険適応の治療です。自費診療の精密歯周治療(非外科)歯周組織再生療法(外科)も積極的に行っておりますのでカウンセリングの際、ご相談ください >